「散歩から帰ってきたら、急に何度も頭を振るようになった」
「さっきから足先をずっと舐めている」
「草むらを歩いたあとから、くしゃみが止まらない」
愛犬との散歩のあと、このような変化がみられたことはありませんか?
もしかすると、草の**「ノギ」**が身体に入り込んでいる可能性があります。
ノギはとても小さなものですが、
耳・鼻・目・足先など、犬の身体のさまざまな場所に入り込むことがあります。
さらに注意したいのは、
一度入り込むと、形によっては簡単に抜けず、さらに奥へ進んでしまうことがある
ということです。
そのまま身体の中に残ることで、炎症や細菌感染につながる場合もあります。
今回は、
- 犬のノギとは
- ノギが入り込みやすい場所
- 耳に入った時の変化
- 鼻に入った時の変化
- 目に入った時の変化
- 足先に入った時の変化
- なぜノギが奥へ入り込むことがあるのか
- 炎症や細菌感染につながることがある理由
- 散歩後に確認してほしい場所
- 獣医師へ相談してほしい変化
について、獣医師の立場からお伝えします。
- 犬の「ノギ」とは?
- ノギはいろいろな場所に入り込むことがあります
- 耳にノギが入ると頭を激しく振ることがあります
- 「いつもより頭を振る」は大切な変化です
- 鼻にノギが入るとくしゃみを繰り返すことがあります
- ノギが鼻の奥へ入り込むこともあります
- 足先にノギが入ると舐め続けることがあります
- 「ずっと同じ場所を舐める」は確認してあげてください
- 目に入ると目をしょぼしょぼさせることがあります
- 「散歩のあとに突然変わった」が一つのポイントです
- ノギは「刺さるだけ」ではありません
- 見えなくなったから取れたとは限りません
- 身体に残ると炎症につながることがあります
- 細菌感染につながることもあります
- 小さなノギでも深刻なトラブルにつながることがあります
- 秋の散歩では草むらにも少し注意してください
- 散歩後は「耳・足先・顔まわり」をチェックしてください
- 耳を確認してみましょう
- 足先を確認してみましょう
- 顔まわりも見てあげてください
- 散歩後の小さな習慣が異変に気づくきっかけになります
- こんな変化があれば獣医師へ相談してください
- 一度落ち着いたように見えても、気になる時は相談してください
- 「ただの草」と軽く考えないでください
- 飼い主さんだから気づける「いつもとの違い」があります
犬の「ノギ」とは?
犬との散歩では、草むらを歩くことがあると思います。
その草の中にあるノギが、犬の身体へ入り込んでしまうことがあります。
とても小さなものなので、
「少しくらい身体についていても大丈夫だろう」
と思ってしまうかもしれません。
ですが、ノギで注意したいのは、
身体の表面についているだけではなく、さまざまな場所へ入り込んでしまうことがある
という点です。
そして、入り込んだ場所によって犬に現れる変化も異なります。
ノギはいろいろな場所に入り込むことがあります
ノギが入り込む可能性がある場所として、
- 耳
- 鼻
- 目
- 足先
などがあります。
たとえば、
耳に入った場合。
鼻に入った場合。
目に入った場合。
足先に入った場合。
では、犬が見せる行動や症状が変わります。
だからこそ、
散歩後に急にいつもと違う行動をするようになった時には、その変化を見逃さないこと
が大切です。
耳にノギが入ると頭を激しく振ることがあります
草むらを歩いたあと、
突然、頭を何度も振るようになった。
という場合には注意してください。
ノギが耳へ入り込んだ場合、犬が頭を激しく振ることがあります。
散歩中までは普通だったのに、
帰宅してから急に頭を振るようになった。
散歩から帰る途中で何度も頭を振り始めた。
という場合には、
「耳が少しかゆいだけかな」
と決めつけず、様子を確認してください。
「いつもより頭を振る」は大切な変化です
犬が時々頭を振ること自体はあると思います。
ですが大切なのは、
いつもと比べてどうなのか
ということです。
普段はそれほど頭を振らない犬が、
草むらを歩いたあとから急に何度も振っている。
このような変化があれば、
ノギが入り込んでいる可能性もあります。
「そのうち治るかな」
と長く様子を見続けず、気になる場合には獣医師へ相談してください。
鼻にノギが入るとくしゃみを繰り返すことがあります
ノギが鼻へ入り込んだ場合には、
くしゃみを繰り返す
ことがあります。
散歩中や散歩から帰ったあと、
突然くしゃみを何度もする。
なかなかくしゃみが止まらない。
という場合には注意してください。
特に、
草むらを歩いた直後から変化が始まった
という場合には、そのことも獣医師へ伝えてください。
ノギが鼻の奥へ入り込むこともあります
ノギが怖い理由の一つが、
入り込んだあと、さらに奥へ進んでしまうことがある
ということです。
鼻から吸い込んだノギが、鼻のより深い部分へ入り込んでしまう場合があります。
そして、奥まで進んでしまうと治療が難しくなることもあります。
そのため、
「小さな草だから」
「くしゃみをしているだけだから」
と軽く考えず、
早い段階で異変に気づくこと
が大切です。
足先にノギが入ると舐め続けることがあります
散歩から帰ったあと、
愛犬が同じ足先ばかりずっと舐めている
ということはありませんか?
ノギが足先へ入り込んだ場合、
その場所が気になり、犬が舐め続けることがあります。
いつものように身体を舐めているだけなのか。
特定の足先ばかり気にしているのか。
という違いも見てあげてください。
「ずっと同じ場所を舐める」は確認してあげてください
犬が身体を舐めること自体は珍しいことではありません。
ですが、
散歩後から急に舐め始めた。
同じ足ばかり舐めている。
なかなかやめない。
という場合には、
一度その場所を確認してあげてください。
特に草むらを歩いたあとにこのような変化があれば、
ノギが関係している可能性もあります。
目に入ると目をしょぼしょぼさせることがあります
ノギは、犬の目へ入り込むこともあります。
その場合、
目をしょぼしょぼさせる
といった変化がみられることがあります。
散歩へ行く前は普通に目を開けていたのに、
帰宅すると目をしょぼしょぼしている。
このような場合にも、
いつものことと決めつけず、変化を確認してください。
「散歩のあとに突然変わった」が一つのポイントです
ノギによる変化へ気づくために大切なのが、
いつから症状が始まったのか
ということです。
たとえば、
草むらを歩いたあとから頭を振る。
散歩から帰った直後から足を舐める。
帰宅後、急にくしゃみを繰り返す。
散歩後から目をしょぼしょぼする。
というように、
草むらを歩いたことと、その後の変化
を一緒に考えてみてください。
ノギは「刺さるだけ」ではありません
ノギで注意していただきたいのは、
単純に身体へ刺さることだけではありません。
ノギは形によって、
一度身体へ入り込むと簡単には抜けず、さらに奥へ進んでしまうことがあります。
そのため、
「小さな草が少し刺さっただけ」
と思っているうちに、
見えない場所まで入り込んでしまうことがあります。
見えなくなったから取れたとは限りません
身体へ入り込んだノギがさらに奥へ進んでしまうと、
外から見ただけでは分からなくなることがあります。
だからこそ、
目でノギそのものが見えるかどうかだけではなく、
犬がどのような変化を見せているか
にも注意してください。
頭を振り続ける。
足を舐め続ける。
くしゃみが止まらない。
目をしょぼしょぼしている。
という変化が続く場合には、獣医師へ相談してください。
身体に残ると炎症につながることがあります
ノギが身体の中に残ってしまうと、
炎症
が起こることがあります。
小さな草なので、
「そのうち自然に取れるだろう」
と思うかもしれません。
ですが、身体の中へ入り込んで残ることで、トラブルにつながることがあります。
そのため、
「ただの草だから大丈夫」
と軽く考えないことが大切です。
細菌感染につながることもあります
身体の中にノギが残ることで、
細菌感染
につながる場合もあります。
その結果、
腫れる。
膿がたまる。
といったこともあります。
こうした状態になる前に、
散歩後に起こった小さな変化へ気づいてあげることが大切です。
小さなノギでも深刻なトラブルにつながることがあります
ノギ自体は小さなものです。
ですが、
入り込む場所によっては、さらに深刻なトラブルにつながることがあります。
特に、身体のより深い部分へ入り込んでしまうと、治療が難しくなる場合があります。
だからこそ、
症状が強くなるまで待つのではなく、
早い段階で異変へ気づくこと
が大切です。
秋の散歩では草むらにも少し注意してください
秋は気温が下がり、愛犬との散歩を楽しみやすい季節です。
いつもより長く散歩をしたり、草むらへ入ったりする機会もあると思います。
だからこそ、
散歩を楽しみながら、
草むらを歩いたあとの愛犬の身体や行動にも少し目を向けてみてください。
難しいことをする必要はありません。
まずは帰宅した時に、
「何か付いていないかな?」
と確認するだけでも構いません。
散歩後は「耳・足先・顔まわり」をチェックしてください
草むらを歩いたあとは、
- 耳
- 足先
- 顔まわり
を少し確認してあげてください。
特別な道具や難しいチェックをする必要はありません。
散歩から帰ってきた時に、
「何か付いていないかな?」
と見る習慣をつけるだけでも、異変に気づくきっかけになります。
耳を確認してみましょう
散歩後には、
耳のまわりに何か付いていないか。
いつもより頭を振っていないか。
ということを見てみてください。
愛犬自身の行動も、大切なサインです。
足先を確認してみましょう
足先についても、
何か付いていないか。
同じ場所を何度も舐めていないか。
ということを確認してみてください。
特に、
散歩前にはなかった行動が急に始まった
という場合には注意してください。
顔まわりも見てあげてください
顔まわりについては、
くしゃみを繰り返していないか。
目をしょぼしょぼしていないか。
など、いつもと違う変化がないか確認してみてください。
「目で見てノギがないから大丈夫」
ということではなく、
愛犬自身の様子も合わせて見る
ことが大切です。
散歩後の小さな習慣が異変に気づくきっかけになります
毎回の散歩後に、
細かく全身を検査する必要はありません。
耳。
足先。
顔まわり。
を少し見る。
愛犬の行動がいつもと同じか確認する。
このくらいの小さな習慣でも、
「今日は何か違う」
と気づくきっかけになります。
こんな変化があれば獣医師へ相談してください
草むらを歩いたあとに、
- 頭を何度も振る
- 足を舐め続ける
- くしゃみが止まらない
- 目をしょぼしょぼする
といった変化がみられる場合には、
「そのうち治るかな」
と様子を見続けないでください。
ノギが入り込んでいる可能性もあります。
気になる変化がある場合には、早めに獣医師へ相談してください。
一度落ち着いたように見えても、気になる時は相談してください
大切なのは、
ノギそのものを飼い主さんが見つけることだけではありません。
いつもと違う行動がある。
散歩後から急に症状が始まった。
ということも、ノギに気づくきっかけになります。
「草が見えないから大丈夫」
と決めつけず、気になる変化が続く場合には相談してください。
「ただの草」と軽く考えないでください
ノギは、見た目には小さな草の一部です。
ですが、
耳。
鼻。
目。
足先。
など、身体のさまざまな場所へ入り込むことがあります。
さらに、一度入り込むと簡単には抜けず、奥へ進んでしまう場合があります。
身体の中に残れば、
炎症。
細菌感染。
腫れ。
膿。
などにつながることもあります。
だからこそ、
「小さな草だから大丈夫」
と決めつけないことが大切です。
飼い主さんだから気づける「いつもとの違い」があります
散歩から帰ってきて、
急に頭を振るようになった。
いつもと違って足を舐め続けている。
突然くしゃみを繰り返すようになった。
目をしょぼしょぼしている。
こうした何気ない変化が、
ノギに気づくきっかけになることがあります。
愛犬は、
「耳に何か入った」
「鼻の奥が変な感じがする」
「足が気になる」
と言葉で伝えることはできません。
その代わり、
頭を振る。
舐め続ける。
くしゃみをする。
目をしょぼしょぼする。
という行動で変化を見せることがあります。
だからこそ、
毎日一緒にいる飼い主さんが感じる、
「今日はいつもと少し違う」
を大切にしてください。
秋は、愛犬とのお散歩が気持ちいい季節です。
だからこそ、草むらを歩いたあとは、
耳・足先・顔まわりを少しチェックする。
そんな小さな習慣を取り入れてみてください。
そして、
散歩後から急に頭を振る。
足を舐め続ける。
くしゃみが止まらない。
目をしょぼしょぼする。
という変化があれば、
「そのうち治るかな」
と様子を見続けず、獣医師へ相談してください。
ノギによるトラブルがあることを知っておくことが、大切な愛犬とのお散歩を安心して楽しむことにつながると私は思っています。
※この記事は、犬のノギによるトラブルについて一般的な情報をお伝えするものです。草むらを歩いたあとに、頭を何度も振る、足を舐め続ける、くしゃみが止まらない、目をしょぼしょぼするといった変化がみられる場合には、獣医師へご相談ください。
獣医師 かわの わいちろう
