「散歩中に、愛犬がどんぐりを食べてしまった」
「すぐに気づいたけれど、少し飲み込んでしまったかもしれない」
「どんぐりって犬が食べても大丈夫なの?」
秋になると、公園や散歩道にたくさんのどんぐりが落ちています。
犬によっては、地面のにおいを嗅いでいるうちに興味を持ち、そのまま口に入れてしまうことがあります。
少ししか食べていないと、
「このくらいなら大丈夫かな?」
と思うかもしれません。
ですが、
どんぐりは、少量なら必ず安全とは言い切れません。
食べた量。
犬の身体の大きさ。
その時の体調。
噛んで食べたのか、丸飲みしたのか。
などによっても影響は異なります。
今回は、
- 犬がどんぐりを食べると危険なのか
- どんぐりに含まれるタンニンについて
- 食べたあとに注意したい症状
- どんぐりが消化管に詰まる可能性
- 食べてしまった時に確認してほしいこと
- 早めに受診したい症状
- 散歩中の誤食を防ぐためにできること
について、獣医師の立場からお伝えします。
- 犬がどんぐりを食べると危険なの?
- どんぐりを食べた後に注意したい症状
- 食欲が落ちていないか確認してください
- 元気がなくなっていないかも見てください
- 下痢や嘔吐がないか確認してください
- お腹を痛がっていないかも確認してください
- 注意したいのはタンニンだけではありません
- 「1個だけだから大丈夫」とは言い切れません
- 犬がどんぐりを食べてしまったら確認したいこと
- 「いつ食べたのか」も確認してください
- 噛んだのか、丸飲みしたのかも大切な情報です
- 食べた直後に元気でも、その後の様子を見てください
- こんな症状があれば早めに受診してください
- 散歩中のどんぐりの誤食を防ぐために
- ① どんぐりがたくさん落ちている場所を避ける
- ② どんぐりが多い場所では愛犬の行動をよく見る
- ③ 「離して」「ちょうだい」を普段から練習しておく
- ④ どんぐり以外のものへ注意を向ける
- 秋のお散歩では足元にも少し注意してみてください
- 犬がどんぐりを食べても必ず体調を崩すわけではありません
- 大切なのは「食べた状況」と「その後の変化」です
- 「少しだから大丈夫」と自己判断しないことが大切です
犬がどんぐりを食べると危険なの?
どんぐりには、タンニンという成分が含まれています。
タンニンは、食べる量や犬の体質などによって、胃や腸を刺激することがあります。
その結果、
- 食欲がなくなる
- 元気がなくなる
- 下痢をする
- 吐く
などの症状がみられることがあります。
ただし、
どんぐりを食べた犬が必ず体調を崩すというわけではありません。
どの程度影響が出るかは、
食べた量。
身体の大きさ。
体調。
などによっても異なります。
そのため、
「少ししか食べていないから大丈夫」
と自己判断しないことが大切です。
どんぐりを食べた後に注意したい症状
愛犬がどんぐりを食べてしまった場合には、その後の様子をよく観察してください。
特に注意したいのが、
- 食欲がなくなる
- 元気がなくなる
- お腹を痛がる
- 下痢をする
- 吐く
といった変化です。
食べた直後には元気そうに見えていても、その後に体調が変化する可能性があります。
そのため、
「今は元気だから大丈夫」
とすぐに判断するのではなく、その後の状態を見てあげてください。
食欲が落ちていないか確認してください
普段は食事を楽しみにしている犬が、
ご飯を残す。
食べ物へ興味を示さない。
という場合には、体調の変化がないか確認してください。
特に、
どんぐりを食べたあとに食欲がなくなった。
さらに元気もない。
という場合には、そのことを獣医師へ伝えてください。
元気がなくなっていないかも見てください
犬の体調を見る時には、
普段との違い
がとても大切です。
いつもなら散歩を喜ぶのに動きたがらない。
遊びに誘っても反応しない。
横になっている時間が増えた。
という変化があれば注意してください。
「少し疲れているだけかな?」
と思うこともあると思いますが、どんぐりを食べたことが分かっている場合には、その情報も含めて状態を見てください。
下痢や嘔吐がないか確認してください
どんぐりに含まれるタンニンの影響によって、胃や腸が刺激され、
下痢。
嘔吐。
などがみられることがあります。
一度だけなのか。
何度も繰り返しているのか。
食欲や元気にも変化があるのか。
といったことも確認してください。
特に何度も吐いている場合には、早めの受診が必要です。
お腹を痛がっていないかも確認してください
どんぐりを食べたあとに、
お腹を痛がる。
という症状がみられることもあります。
いつもと違う姿勢をしている。
落ち着かない。
身体を触られることを嫌がる。
など、
「何となくいつもと違う」
と感じた場合には、その様子をよく見てあげてください。
特に強くお腹を痛がっている場合には、様子を見続けず動物病院を受診してください。
注意したいのはタンニンだけではありません
どんぐりを食べた時に注意したいのは、タンニンによる胃腸への影響だけではありません。
どんぐりそのものが消化管に詰まってしまう可能性
もあります。
特に注意したいのが、
身体の小さな犬。
どんぐりを丸飲みしてしまった犬。
です。
どんぐりの大きさと犬の身体の大きさによっても危険性は異なります。
そのため、
食べた個数が少ないから安心できるとは限りません。
「1個だけだから大丈夫」とは言い切れません
どんぐりを一つだけ食べた場合、
「大量に食べたわけではないから大丈夫だろう」
と思うかもしれません。
ですが、影響は食べた数だけで決まるわけではありません。
犬の身体の大きさ。
どんぐりの大きさ。
噛んだのか。
丸飲みしたのか。
その子自身の体調。
などによっても変わります。
そのため、
個数だけを基準に安全かどうかを自己判断しないこと
が大切です。
犬がどんぐりを食べてしまったら確認したいこと
散歩中に愛犬がどんぐりを食べてしまった場合には、まず分かる範囲で状況を確認してください。
確認していただきたいのは、
- 何個くらい食べたのか
- いつ食べたのか
- 噛んで食べたのか
- 丸飲みしたのか
- 現在、症状があるのか
ということです。
すべて正確に分からなくても構いません。
「たぶん1個くらい」
「散歩中に口へ入れて、そのまま飲み込んだように見えた」
など、分かる範囲で獣医師へ伝えてください。
「いつ食べたのか」も確認してください
どんぐりを食べたことに気づいた時には、
いつ頃食べたのか
も確認しておきましょう。
散歩へ出てすぐだったのか。
帰宅する直前だったのか。
どのくらい時間が経っているのか。
という情報も、獣医師へ相談する時に伝えてください。
噛んだのか、丸飲みしたのかも大切な情報です
どんぐりを、
噛んで食べたのか。
そのまま丸飲みしたのか。
ということも確認しておきましょう。
特に丸飲みしてしまった場合には、どんぐりそのものが消化管に詰まる可能性についても注意が必要です。
「口に入れたところまでは見たけれど、その後は分からない」
という場合にも、そのまま獣医師へ伝えてください。
食べた直後に元気でも、その後の様子を見てください
犬がどんぐりを食べてしまった直後に、
普通に歩いている。
元気もある。
食欲もある。
ということがあります。
すると、
「何ともなさそうだから大丈夫」
と思うかもしれません。
ですが、食べた直後には普段と変わらなくても、その後に体調が変化する可能性があります。
そのため、
食べた後の様子をしっかり観察すること
が大切です。
こんな症状があれば早めに受診してください
どんぐりを食べたあとに、
- 何度も吐いている
- お腹を強く痛がっている
- ぐったりしている
- 血便が出ている
という症状がみられる場合には、早めの受診が必要です。
このような場合には、
「もう少し様子を見よう」
と長時間待たず、動物病院を受診してください。
散歩中のどんぐりの誤食を防ぐために
秋になると、いつもの散歩道や公園にも多くのどんぐりが落ちています。
愛犬が拾い食いをしやすい場合には、普段から少し注意しておくことで誤食を防ぎやすくなります。
① どんぐりがたくさん落ちている場所を避ける
散歩道や公園によっては、地面いっぱいにどんぐりが落ちていることがあります。
愛犬がどんぐりを口に入れやすい場合には、
どんぐりが特に多い場所を避ける
ことも一つの方法です。
いつもの散歩コースでも、秋になったら足元を少し確認してみてください。
② どんぐりが多い場所では愛犬の行動をよく見る
犬は散歩中に地面のにおいを嗅ぎながら歩くことがあります。
そのまま、落ちているどんぐりを口に入れてしまうこともあります。
特にどんぐりが多く落ちている場所では、
愛犬が何を見ているか、何を口に入れようとしているか
をいつもより少し注意して見てあげてください。
③ 「離して」「ちょうだい」を普段から練習しておく
散歩中の誤食を防ぐためには、
「離して」
「ちょうだい」
などを普段から練習しておくことも大切です。
どんぐりに限らず、散歩中に何かを口に入れそうになった時に役立つことがあります。
普段から少しずつ練習しておきましょう。
④ どんぐり以外のものへ注意を向ける
愛犬がどんぐりに興味を示した時には、
別のものへ注意を向ける
という方法もあります。
どんぐりを口に入れてしまう前に、愛犬の興味を別の方向へ向けることが誤食予防につながります。
秋のお散歩では足元にも少し注意してみてください
秋は犬にとっても散歩しやすい季節です。
涼しくなり、いつもより長く散歩を楽しむこともあると思います。
その一方で、散歩道にはどんぐりが多く落ちていることがあります。
普段は気にしない道でも、
「今日はどんぐりがたくさん落ちているな」
と少し足元へ目を向けるだけでも、誤食を防ぐきっかけになります。
犬がどんぐりを食べても必ず体調を崩すわけではありません
ここも大切です。
どんぐりを食べたからといって、すべての犬が必ず体調を崩すわけではありません。
食べた量。
身体の大きさ。
体調。
食べ方。
などによって影響は異なります。
そのため、
必要以上に不安になる必要はありません。
ですが反対に、
「少しだけだから絶対に大丈夫」
とも言い切れません。
食べてしまったことが分かったら、その後の状態をよく見てあげてください。
大切なのは「食べた状況」と「その後の変化」です
愛犬がどんぐりを食べてしまった時には、
まず、
何個くらい食べたのか。
いつ食べたのか。
噛んだのか。
丸飲みしたのか。
を確認します。
そしてその後、
食欲。
元気。
嘔吐。
下痢。
お腹の痛み。
などに変化がないか見てください。
もし分からないことがあっても構いません。
分かる範囲の情報を持って、獣医師へ相談してください。
「少しだから大丈夫」と自己判断しないことが大切です
散歩中、何気なく落ちているどんぐり。
犬によっては興味を持ち、そのまま食べてしまうことがあります。
どんぐりにはタンニンが含まれており、食べる量や犬の体質などによって胃や腸を刺激することがあります。
また、どんぐりそのものが消化管に詰まる可能性もあります。
そのため、
「1個だけだから」
「今元気だから」
という理由だけで安心せず、その後の愛犬の様子を確認してください。
もし愛犬がどんぐりを食べてしまったら、
食べた量。
食べ方。
食べた時間。
その後の体調。
を確認し、獣医師へ相談してください。
そして秋のお散歩では、どんぐりが落ちている場所にも少し注意を向けてあげてください。
正しく知っておくことが、大切な愛犬を守ることにつながると私は思っています。
※この記事は、犬がどんぐりを食べた場合について一般的な情報をお伝えするものです。食べた量や犬の身体の大きさ、体調、食べ方などによって影響は異なります。何度も吐く、お腹を強く痛がる、ぐったりしている、血便が出ているなどの症状がある場合には、動物病院へご相談ください。
獣医師 かわの わいちろう
