あの時から、私の時間は止まったまま

ペットロス

■どうして、こんなにも苦しいのに

「どうして、こんなにも苦しいのに…
周りは前に進んでいくんだろう?」

あの子を見送ってから、
ただ時間だけが静かに流れていく。

朝は変わらずやってきて、
街も、人も、いつもの日常に戻っている。

それなのになのに、
自分だけが、あの日から動けないまま。

いつもの日常なのに、あの子がいない。
あの子がいない日常なんて、受け入れられない。

そんな
“取り残されたような気持ち”を抱えているあなたへ。


■周りと自分の「時間の流れ」が違ってしまう理由

周りの人にとっては、
「時間が経っただけ」の出来事。

でも、あなたにとっては
大切な存在を失った、その後の時間です。

同じ時間を生きていても、
感じている重さも、意味も、まったく違う。

この差が、孤独を生みます。
なぜ私だけ、こんなに苦しいの。

時間が経てば苦しみは減る、、?
いつまで経っても減らない、寂しい。

あなたの胸にある、その孤独は
あなたが弱いからではないんです。

ただ、
大切に想っている気持ちが強いから
そうではないでしょうか。


■「時間が経てば楽になる」という言葉がつらい理由

「時間が経てば、きっと楽になるよ」
そう声をかけられたことがあるかもしれません。

相手はきっと、あなたを励ます為にかけた言葉。
優しい気持ちで、あなたに元気になって欲しかったから。

しかし、その言葉が胸に突き刺さり
時には辛く感じてしまう事は、ありませんか?

なぜなら、
時間が経つほどに
「会いたい」
「もう一度触れたい」
という気持ちが
むしろ強くなることもあるから、、、。

時間が経つ事で、思い出が薄れるどころか、
日常のふとした瞬間に
あの子の存在を強く感じてしまう、、そんな事はありませんか?

朝起きた時、隣に居ないあの子。
名前を呼んでも、来てくれないあの子。

いつもの日常なのに
「やっぱりあの子はいないんだ、、、」そう思ってしまいますよね。


■忘れていく周りを見て、苦しくなるとき

周りは、少しずつ日常に戻っていく。
いつのまにか話題も変わり、
笑顔も増えていく。

その姿を見て、
「私の時間だけが、あの子が旅立った時から止まっている」
と感じてしまう瞬間。

取り残されたような、
置いていかれたような、悲しくて辛い気持ちで胸が溢れてしまう。

あなたの心の時計は確かに
止まったままかもしれません。

でもそれは、悪い事ではないと思っています。

ただ、
動けずにいるだけ。

心の時計の動きは、一人ずつみんな違う。人それぞれ。
だから、無理に動かそうとしなくてもいいんです。

時に止まってもいい、私はそう考えています。


■あなたは「前に進めない人」ではありません

動けないのは、弱いからじゃない。
忘れられないのは、依存でもない。

ただ、
大切だった存在を、簡単に過去にしたくない
その想いがあるからかも、しれません。

あの子との時間を、
なかったことにしたくない。

余りの悲しさにそして辛さに
心の時計は凍り付き、動かなくなってしまったのかもしれないんです。


■大切な存在を失った人の心の時計

前述したように心の中には、
目には見えない「時計」があると思っています。

その時計は、
ある日突然、止まってしまうことがあります。

無理に動かそうとしなくていい。
誰かに急かされる必要もない。

その時計が再び動き出すのは、
あなたが
「動いてもいいかな」と思えたとき。

それまでは、
静かに動き出す時を待って
止まっていてもいい、そう思っています。


■取り残されたと感じる夜に

夜になると、
周りの音が消えて、
不安な気持ちが一気に押し寄せてくることがありませんか?

日中よりどうしても夜は
不安や心配が大きくなる事が多いと言われています。

「いつまで、こうなんだろう」
「このままでいいのかな」

そんなふうに思ってしまう夜も、
責めなくていいんです。

悲しくて辛くなった夜。
眠れない夜。

そのような時は、目を閉じてあの子との楽しかった思い出を
思い浮かべてみて下さい。

あなたの心の中には、きっとあの子の思い出がたくさん詰まっている。
不安な時は、その思い出を頭の中にたくさん溢れさせる夜に、してみませんか?


■「取り残された自分」を責めないで

悲しみの形に、間違いも正解も無いと思っています。

泣く人もいれば、
言葉を失う人もいる。
何も感じられなくなる人もいる。

どれも、
その人なりの向き合い方では、ないでしょうか。

あなたは、あなたのペースでいい。
誰かと比べる必要はないんです。


■ゆっくりでいい。あなたの時間は、きっとまた動き出す

今はまだ、
苦しさの中にいるかもしれません。

でも、
あなたの心の時計は
いつかきっと、また動き出します。

それは
「忘れる」ことではなく、
悲しみを抱えたままでも
その子を想い前を向けるようになる、ということ。


■おわりに

あなたが今感じている孤独。
その孤独を、どうか責めないでくださいね。

あなたの心は、
まだあの子と一緒にいるだけ。

急がなくていい。
無理をしなくていい。

あなたのペースで、
大切な想いとともに
日々の時間を過ごしていって欲しい。

私の願いです。

福岡犬猫往診クリニック
院長:河野 和一郎(かわの わいちろう)

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