■はじめに
大切な子が旅立ちの時期を迎えようとしているとき。
心が押しつぶされそうになっているのに、
周りの人に心配をかけまいと…
「私は大丈夫だから」と笑顔を作ってしまうことはありませんか。
胸の奥では涙が溢れそうなのに、
家族の前では強い姿でいなきゃいけない――
そんなふうに感じてしまう瞬間は、誰にでもあるのかもしれません。
今日は、
そんな“無理をしているあなた”に向けて
このブログを書きました。
■「しっかりしなきゃ」と思うほど苦しくなる
大切な子が弱っていく姿を見るのは、
言葉にできないほどつらい事だと思います。
それでも、
「泣いたらいけない」
「ちゃんとしないと」
そう自分に言い聞かせて
気持ちを押し込めてしまうこともあるかと思います。
周りの人から
「強いね」「しっかりしてるね」
と言われるたびに、
“強く見せなくちゃいけない自分”にならなければと、思い頑張ってしまう事もありますよね。
しかし、その頑張りが、
心を苦しめてしまう事もあると思います。
■大切な子の前で気丈に振る舞うあなたへ
大切な子は、
あなたが泣いてしまったら不安になるかもしれない――
そんな気持ちから、
笑顔でいなければと、思っている方もいるかもしれません。
または、家族を不安にさせないように振る舞うこともあるでしょう。
本当の姿は、
声を上げて泣きたいのに、、、
心配をかけないように、大切な存在の為に強くあろうとするあなた。
心が悲鳴をあげていても、
大切な子のために優しい声をかけたり、
そばにい続けたりするあなた。
どれほど尊く、どれほど強いものか…
誰にでもできる事では、無いと思います。
■本当は誰かに気づいてほしい気持ち
「つらいね」
「よく頑張ってるね」
大変な時に、このような一言を
誰かからかけてもらえたら、
心がふっと緩むことがありませんか?
強く見せる姿の裏側には、
“寄り添って欲しい、状況や気持ちを分かって欲しい”という思いもあると思います。
そんな時は正直に、
あなたが言って欲しい言葉、そしてわかって欲しい気持ちを、
周囲の人に伝えてみるのも、
良いのではないでしょうか。
■涙は弱さの証ではなく、愛の深さ
涙が出てしまう、、あなたは、泣いてしまう自分を「弱い」と感じていませんか?
決して弱くはありません。涙が流れるのは、
あなたがその子に真剣に向き合っているからこそ。
大切に想っている気持ちが強いからこそ、涙が出てしまう、
という事もあるのではないでしょうか。
■強がらなくてもいい
「つらい、悲しい」と言っていい。
「今日は無理」と言っていい。
誰かに本音を話すことは、
弱さではないと、思っています。
強がらないあなたも、
涙を見せるあなたも、
どの姿も、あなたの姿。
大切なのは、
“完璧であること”ではなく、
“あなたらしい気持ちでそばにいること”では、ないでしょうか。
■おわりに
旅立ちが近づくと、
気持ちを整えようと無理に元気を出そうとする日もあるでしょう。
しかし、
大切な子はあなたが無理をして笑わなくても、
泣いてしまう事があっても、あなたの事が大好きなんです。
だから、泣いてもいいし、笑ってもいい。
立ち止まってもいい、誰かに頼ってもいい。
どんなあなたでも、
その子はずっとあなたのことが大好きなのですから。
だから…無理に笑わなくても元気にならなくてもいいんです。
あなたのペースで、あなたらしくその子の側に居てあげて欲しい、私の願いです。
【福岡犬猫往診クリニック 院長】
獣医師:河野 和一郎(かわの わいちろう)
