犬猫の舌の色でわかる体調サイン|ピンク・赤・白・紫の意味と受診目安

病気の基礎知識・検査ガイド

犬猫の舌の色で病気発見?いつもと違う色は体のサインかもしれません

「最近、あの子の舌の色がいつもと違う気がする」
「歯ぐきが白っぽいような…大丈夫?」
「舌が紫っぽく見えて、びっくりした」

犬や猫の舌の色は、毎日じっくり見る場所ではないかもしれません。
でも実は、舌やお口の粘膜の色は“体の状態”を表しやすいポイントです。

そのため私たち獣医師は、診察の時には、

  • お口の粘膜の色
  • 舌の色
  • 乾き具合(潤っているか)

を確認します。

この記事では、**舌の色で分かること(可能性の一例)**と
**「受診の目安」**を分かりやすくまとめました。

※この記事は一般的な情報です。
その子の体調や状況によって判断は変わるため、気になる場合は病院で相談してくださいね。

舌の色を見る理由|「血の流れ」と「酸素の状態」が分かることがある

舌や歯ぐきは、毛に覆われていないため、
体の中の変化が“色”として表れやすい場所です。

特に関係しているのは次の2つ。

✅血液の流れ(循環)が保たれているか

血圧が下がっていたり、血液量が不足していたりすると
粘膜の色が薄く見えることがあります。

✅酸素がしっかり届いているか

呼吸や心臓の働きに負担がかかっている時、
舌が紫っぽく見えることがあります。

「舌の色」は、病名を決めるものではありません。
でも、**体が出している“分かりやすいサイン”**になると考えています。

舌の色の基本|健康な色は「ピンク〜赤」+「潤い」

まず、いちばん大切な基準はここです。

✅健康的に見える舌の色

  • ピンク色〜やや赤みのある色
  • 表面が唾液でしっとり潤っている

この「潤い」は意外と大事で、
乾燥してカサカサしている時は、体調の変化が隠れていることもあります。

ただし、犬猫の種類・体質・興奮の有無でも色の見え方は変わりますので、
“その子のいつもの色”を知っておくことが大切です。

舌が「真っ赤」なときに考えられること(例)

舌がいつもよりはっきり赤い、真っ赤に見える場合、
体が強く興奮していたり、熱がこもっていたりする時に見られることがあります。

✅真っ赤な舌が見られる場面(可能性の一例)

  • 体温が高い時(熱がこもっている時)
  • 興奮が強い時(ドキドキしている状態)
  • 血圧が上がっている時に似た反応が出ることも

例えば、暑い日に外で遊んだ後など、
舌が赤く見えることがあります。

ただし、ぐったりしている/呼吸が荒いなどが一緒にある場合は、
「念のため相談しておこう」が安心です。

舌が「赤黒い」ときに考えられること(例)

赤黒い舌は、見た目のインパクトが強いので不安になりますよね。

このような色の変化は、
血液が“濃く”見えるような状況で見られることがあります。

✅赤黒い舌が見られる要因(可能性の一例)

  • 赤血球が増えている状態が疑われる時(多血の可能性)
  • 脱水で水分が減って、相対的に血が濃く見える時

「水を飲む量が少ない」「嘔吐や下痢が続いている」
そんな状況が重なる時は、舌の色が濃く見えることがあります。

もちろん、光の当たり方でも赤黒く見えることはあります。
ただ、いつもと明らかに違うと感じたら、動画や写真を残して相談するとスムーズです。

舌が「白い」とき|早めの相談が必要になることがあります

舌や歯ぐきが白っぽい時は、
血液の巡りや赤血球の状態が関係していることがあります。

✅白い舌が見られる場面(可能性の一例)

  • 貧血が疑われる時
  • 血圧が低い時(循環が弱っている時)
  • 強い体調不良が起きている時

白い色は、体が一生懸命バランスを取ろうとしているサインのことがあり、
「様子見より、早めの相談」が安心なケースもあります。

特に

  • ぐったりしている
  • 立ち上がれない
  • 冷えている感じがする
  • 意識がぼんやりしている

こうした様子が一緒にある場合は、できるだけ早く獣医師へ相談して下さいね。

舌が「紫色(青紫)」のとき|酸素不足のサインの可能性

舌が紫っぽい、青紫に見える時は、
酸素がうまく体に取り込めていない状態が関係することがあります。

✅紫色の舌が見られる場面(可能性の一例)

  • 呼吸がうまくできていない時
  • 心臓や肺に負担がかかっている時
  • 重いストレスや体調変化が起きている時

例えば、心臓の病気がある子で状態が急に変化した時などに、
舌の色がいつもと違って見えることがあります。

紫色は、緊急性が高い場合もあるため、
**「今すぐ相談していいサイン」**として覚えておくと安心です。

舌の色まとめ|5つのパターンと受診目安

ここまでの内容を、分かりやすくまとめます。

✅舌の色5パターン

  1. ピンク〜赤色(潤いがある)
  2. 真っ赤
  3. 赤黒い
  4. 白い
  5. 紫色(青紫)

この中でも ④白い/⑤紫色 は、
体の状態によっては急いで確認が必要になることがあります。

「色だけで病気は決められない」けれど、
受診を迷った時の判断材料になることは多いです。

日頃からできるチェック|“いつもの色”を知っておく

舌の色は、異変が出てから確認するよりも
「いつもの色を知っていること」が安心につながります。

✅チェックのコツ

  • 舌だけでなく、**歯ぐき(お口の粘膜)**も見てみる
  • 興奮していない落ち着いたタイミングで
  • 光の下で確認する(暗い部屋だと分かりにくい)
  • 無理に口を開けない(嫌がる時はやめる)

苦手な子の場合、無理にチェックしようとするとストレスになってしまいます。
「できる範囲で」確認をしてみて下さいね。

迷ったら相談して大丈夫|飼い主さんの気づきは大切な情報

「舌の色がいつもと違うかも…」
そう気づいた時、相談していいのかな…と迷うこともありますよね。

でも、相談して大丈夫です。

舌の色は、体の中の変化が出ている可能性がある場所。
そして何より、**飼い主さんが一番近くで見ている“いつもの様子”**は
とても大切な情報になると、私は考えているんです。

  • いつから変わったか
  • 他に気になる症状があるか
  • 食欲や元気はどうか

こうした情報が、診察の助けになるんです。

「気のせいだったらどうしよう」と思う時ほど、
遠慮せずに相談してくださいね。

大切な子の毎日が、今日も穏やかでありますように。

福岡犬猫往診クリニック
院長:河野 和一郎(かわの わいちろう)

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